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11月20日(金)18時半~よみうりホールで開催された、映画『黄金のアデーレ』の試写会に行ってきました。この作品は、実話をもとに映画化されたものです。

1916年、オーストリアのユダヤ人家庭に生まれたマリア・アルトマン。マリアの母とアデーレは姉妹であり、ブロッフォ家の兄弟とそれぞれ結婚。マリアの父親とアデーレの夫婦は裕福で、自宅のサロンに芸術家を招きパトロンになっていました。そんなこともあり、画家のクリムトは伯母アデーレをモデルとして、肖像画を数点残していたのです。

アデーレは髄膜炎で1925年に死去。マリアは1937年21歳で結婚。その翌年、ナチスによって財産を没収されたマリアの家族。その中には、もちろんクリムトの名画も含まれていました。身の危険を感じたマリア夫婦は、愛する親兄弟を残し、スイス・イギリスを経由しアメリカに亡命。マリアはカリフォルニアで子供を産み幸せに暮らしていました。

月日は流れ、1998年マリアが82歳のころ、不当に略奪されたクリムトの肖像画を取り戻すために、彼女はアメリカで裁判をおこします。裁判の相手はオーストリア政府。マリアのそばには、家族ぐるみの付き合いがある一家の息子でもある、駆け出しの若い弁護士・ランディしかいません。どう考えても不利な裁判で、マリアの手元に絵画が戻ってくることは可能なのでしょうか?

オーストリアの美術館で、まるで国宝のように展示されていた「黄金のアデーレ」という肖像画。マリアが取り戻したかったのは、果たして価値のある絵画だけだったのか。それとも、大好きな伯母との思い出だったのか。

ユダヤ人に対する迫害など、歴史的なことはなんとなく知っていても、実際このような経験をした人の話を知ると、何とも言えない複雑な心境になります。平和な時代の平和な日本に住む平和ボケの日本人も、たまには過去の戦争のことを振り返ってみる必要があるのかなと思いました。この作品は11月27日(金)より全国公開されます。

ちなみに、この映画の主人公でもあるマリアさんは、2011年に94歳で亡くなり、マリアさんの弁護士をしていたランディさんは、美術品返還を専門とする弁護士として活躍しているそうです。
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by foreverprince | 2015-11-23 17:29 | 試写会(その他)

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